導入:現場の課題と目的
小規模な工場や現場では、紙やExcelでの管理が中心で、 **「記録ミス」「集計の手間」「情報の行方不明」**といった問題が生じやすくなります。
今回開発したのは、Google Apps Script(GAS)とスプレッドシートを用いたQRコードベースの生産管理システム。 バーコードリーダーと連携し、現場の手間を軽減しつつデータの信頼性も向上させる構成です。

元々利用していた生産指示内容のCSVをQRコードに変換して加えます。
なお、うさぎの絵があるのは視認性をあげるための工夫だそうです。なお、この印刷のあとに生産管理のための指示書の内容が印刷されるという段取りになります。
部署は複数あるのですが、各部署にて生産完了した時点でQRコードを読み取るのです。
【開発概要】
使用技術:
- Google スプレッドシート
- Google Apps Script(GAS)
- QRコード(バーコードリーダー連携)
- CSVファイル処理(Drive自動取り込み)
実装した主な機能:
- QRコードスキャンによるデータ入力と記録
- スプレッドシートへの入力ログ管理
- CSVファイル読み込み → 工程情報の自動突き合わせ・統合
- 古いデータの自動削除(保存期間設定可)
- データ件数警告表示
- 手動操作不要の自動処理(メニュー追加)

QRコードで読み取った情報はGoogleスプレッドシートで集約して管理します。
加工が増えるにつれて、担当者や保管場所は変化するのですが、新しいQRコードが読み込まれるたびに情報が更新されますので、同じワークが複数登録されるようなことはなく、現在の状態がリアルタイムに近い形で管理することが可能になります。
このようにシステムを構築することで、
- ワークの行方不明
- 出荷されたかの確認
- 現在の責任者が明確になる。
といったメリットが生まれます。
【工夫した点】
- 現場での使いやすさを意識したUI設計
作業の流れや入力ミスの防止を考慮し、必要に応じて補完や入力順序の調整も検討しました。 - 入力作業の簡素化と柔軟な運用
QRコードを使ったシンプルな入力方式をベースに、現場での作業に支障が出ないよう随時調整を行いました。 - スキャンデバイスやデータ形式への配慮
読み取り端末の仕様や接続方式の違いにも対応できるよう、形式のばらつきにもある程度対応可能な設計としました。 - 拡張性と保守性を重視
将来的な変更にも対応できるよう、マスタとの連携や処理ログの記録機能などを備え、段階的な改善がしやすい構成にしています。仕様を伺った際に将来的にデータベースへの統合する可能性が垣間見えたので、その点を特に苦心しました。

【活用シーンと今後】
- 紙の帳票やExcelでの記録が煩雑になっている現場
- 外部システムを導入するほどではないが、日々の記録や照合を効率化したい
- 小規模・ローコストで始めたいデジタル化・DX対応
【まとめ】
QRコードとスプレッドシートを組み合わせることで、
手書き作業を減らし、管理コストの削減・データ精度の向上が可能になりました。なお、このシステムはすべてGoogleアカウントと無料ツール(スプレッドシート・GAS)だけで構築しています。専用ソフトの購入やサーバー構築などは不要です。
今回のシステムを作ってみて、Android端末を利用してのバーコード読み込みをすることで、さらなる効率化の向上ができることを確信しました。このシステムをベースにあらゆる業務に合わせたGASツールやVBAツールの開発ができると考えています。
ご相談や開発依頼はお気軽にどうぞ!
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